あなたは「口唇口蓋裂」をご存知ですか?
これは、上唇やあごの奥が
生まれつき割れている病気です。
妊娠中にもわかることなので、
ショックを受けてしまいますが
手術でちゃんと治すことができます。
そこで今日は、口唇・口蓋裂について
お話ししていきます。
一言で「口唇口蓋裂」言いますが
実は3つの種類があります。
- 上唇が生まれつき割れている→口唇裂
- 上あごの奥だけが割れている→口蓋裂
- 両方を合併している場合→口唇・口蓋裂
- あごが割れている場合→顎裂
「遺伝する」とか言われていますが
必ず遺伝するものではありません。
また、本当の原因がなんであるかは
現在もわかっていません。
よく、薬を飲んでいたのが原因とか、
葉酸を摂取していなかったというのも
全く関係ないとは言えませんが
それが原因ではないんす。
だから、自分を責めてはいけません。
まして、治る病気なんですからね。
口唇・口蓋裂の知識
参考:ウィキペディア
では、この症状の詳細について
お話をしていきます。
エコーでわかる時期
顔面の形成は在胎6~12週で行われます。
でも、この時期にまだ発見をすることはできません。
20週を過ぎると顔の組織がほぼ形成されるので
エコーでわかるケースもあります。
ただ、すでに個人差があります。
30週を過ぎてわかることもあるので
一概に「この時期」と言うことはできません。
目安は「20~30週」になります。
原因
先ほども言いましたが、
今も確実にはわかっていません。
おそらくこんなことであるというのは
遺伝、年齢、薬、ストレスなど様々な要因が
重なっているのでは?と言われてます。
そして、一定の値を超えると
発症するのでは?というのが
今一番有力のようです。
500人に1人の割合で見られるので
高い確率ですよね。
早く原因の根本がわかればいいのですが、
原因によっては母親が苦しむことに
なるようにも感じます。
障害になること
外見上のこともありますが次のような
ことにも影響があります。
- 母乳が飲みにくい
- 食べ物をうまく噛めない
- 発音が不明瞭になる
- のど・鼻の感染症を起こしやすい
- 中耳炎を起こしやすく難聴の懸念も出てくる
でも大丈夫です。
ちゃんと手術で挽回ができる病気ですからね。
自立支援医療制度の利用
口唇口蓋裂の治療は、自立支援医療
(育成医療)の給付対象となります。
自立支援医療は「身体障害者手帳」を
持っていたり、将来障害が出る可能性が
ある場合に対象となるものです。
だからといって障害と言うわけではありません。
自立支援医療で治る可能性があるなら、
「身体障害者手帳」の対象として
障害が治るまで認めるということです。
病院で説明があるかもしれませんが
制度を知らない方も多いです。
手術の時期
口唇裂の場合は、1~3か月の時に
割れている口唇を縫い合わせて
鼻の形を治す手術を行います。
なるべく早い時期に手術をすると
傷跡が残りにくくなります。
また大きくなってから鼻の形に
変形が起きることも少なくなります。
口蓋裂は、手術の内容によって
異なりますが、6カ月~2歳の間で
「閉鎖手術」を行います。
また、言葉の発達に合わせて
4歳頃から言語治療を行うことになります。
口蓋裂・顎裂を伴っている時は
歯並びや発音の問題が出てくるので
長期的な取り組みが必要です。
顎裂では、歯科矯正後の歯と、
上あごの形態保持を目的として
6~10歳くらいで骨移植術を行います。
なお、すべての手術については
原則、全身麻酔で行います。
入院期間は1~2週間程度になるので
主治医の先生と相談をしながら
より良い治療を進めていきましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
子供が口唇・口蓋裂だとわかったら
やはりショックですし、自分自身を
責めてしまいます。
自分を責めてしまうのは、
将来、子供を苦労させると
思ってしまうことでしょう。
でも、赤ちゃんが産まれてきた時は
きっとそんなことは忘れてしまいます。
可愛くて愛おしく、口唇・口蓋裂など
気にならないくらい大切な存在になります。
むしろ、こう思うでしょう。
「この子のために、私が強くならなくてはいけない」
上記の通りよく起こる病気ではありますが、
形成外科や口腔外科での治療については
進化を遂げています。
手術も長い年月をかけて
行うことになるかもしれません。
でも、母親であるあなたが暖かい目で
見守っていってあげてくださいね。