あなたのお子さんはイオン飲料が好きですか?
最近では、熱中症の予防として
大人でも結構飲んでいる方がいます。
でも、赤ちゃんに飲ませすぎるのは厳禁です。
最近発表された日本小児科学会などの
調査結果を踏まえたうえで、
イオン飲料について今日はお話ししていきます。
朝日新聞の記事にこんなことが
掲載されていました。
水分補給に良いとされるイオン飲料やスポーツドリンクなどを多量に飲み続け、健康状態が悪化した乳幼児の報告が、昨年までの10年間で少なくとも24例、31年で33例あったことが日本小児科学会などの調査でわかった。栄養が偏ったためとみられる。こうした飲み物を継続して多量にとらないよう専門家は注意を呼びかけている。
参考:https://www.asahi.com/?iref=com_gnavi_top
蒸し暑くなってくると熱中症対策として
水分を補給するのに適しているのがイオン飲料です。
あなたのお子さんは好きですか?
甘味をあるので好きなお子さんも
多いのではないでしょうか?
でも乳幼児が大量に飲むのはとても危険です。
目次
イオン飲料に関する知識
まず、イオン飲料の成分について
お話しをしていきましょう。
イオン飲料に含まれる甘味の正体
イオン飲料には砂糖は含まれておらず
体に優しいんじゃない?と
思っているママもいるでしょう。
でも味はというと甘いですよね?
その正体は「スクラロース」という
人口甘味料です。
スクラロースは、砂糖の約600倍の甘味があり、
その分砂糖よりも量を少なくすることができます。
ただし「有機塩素化合物」の一種で
毒性が強いものが多いんです。
これをスポーツ時のみだけでなくて
日常生活で水代わりに摂取すると
「ペットボトル症候群」という
急性糖尿病のリスクが高まります。
また、動物実験では免疫に対する悪影響が
示唆されています。
ではここで、一般的なイオン飲料の
アクエリアスとポカリスエットの成分を
見てみましょう。
【アクエリアスの成分】
糖類、はちみつ、塩化Na、海藻エキス
クエン酸、クエン酸Na、ロイシン
アルギニン、ローヤルゼリー、塩化K
塩化Mg、乳酸Ca、酸化防止剤、バリン
スクラロース、イソロイシン、
【ポカリスェット イオンウォーター】
果糖、果汁、砂糖、食塩、オリゴ糖、
ラカンカエキス、酸味料、香料、塩化K
乳酸Ca、塩化Mg、調味料、酸化防止剤
スクラロース
大量摂取で起こる病気
では、大量に摂取をすることで
どのような変化が体に起こるのでしょうか?
「ビタミンB1欠乏症」という病気になります。
「ビタミンB1」とは水に溶ける
「水溶性ビタミン」のひとつです。
その役割というと以下のとおりです。
- エネルギーを産生する
- 皮膚や粘膜の健康を維持する
- 脳神経系の正常な働きにする
人間にとって、結構重要な成分ですが
イオン飲料にビタミンB1は含まれていません。
つまりビタミンB1を含むミルクや離乳食をとらず
イオン飲料を大量に飲み続けると
この病気になってしまいます。
ビタミンB1が不足で起こる症状
では、ビタミンB1が欠乏することで
起きることがある病気は何でしょうか?
以下の症状や病気になる可能性があります。
- 嘔吐
- 食欲不振
- 脳症
- 脚気
- 意識障害
- 浮腫
- 知的障害
- 運動障害
これらには死亡例や障害が残る例もあります。
イオン飲料の正しい取り方
では、次に上記の症状が出たお子さんは
どのようにイオン飲料の摂取をしていたのか
確認していきましょう。
大量に飲んでいた9割は
以下のような食生活でした。
- 1日1リットル以上のイオン飲料を飲んでいた
- 離乳食を少量、もしくはほぼ食べていなかった
「え~ふつうこんなことしないわ」
こう思われるママもいるでしょう。
でも、初めからこうしていたワケではなく、
飲み始めた理由はこれなんです。
「かぜや感染症にかかった時に飲ませた」
つまり、「風邪」をきっかけに
子供が好きになってしまうんですね。
「あ~これならありえるな」と
感じたのではないでしょうか?
たしかにイオン飲料は、発熱時、嘔吐
下痢時、大汗かいた時には有効です。
でも、それ以外は必要のないもので、
常時飲ませるべきものではありません。
イオン飲料は、所詮ジュースですから
肥満や虫歯の原因になります。
また、おなかが満たされてしまうので
必然と離乳食も進まなくなります。。
そして、幼児用ならいいのかというと
これも間違いです。
「幼児用」にはスクラロースは
含まれていない物も中にはあります。
でも、お子さんがどんなに好きでも、
「1日200ミリリットル」を目安に
摂取をするようにしましょう。
ビタミンB1をしっかりと摂取する方法
ビタミンB1の多い食品は以下のものです。
- 穀類のはい芽
- 豚肉
- レバー
- 豆類
最近のお米は精白米となっているので、
ビタミンB1が多く入ってる「ヌカ」が
ほとんど入っていません。
そこで、お米は洗い過ぎに注意して
精白されていない「はい芽米」や「玄米」を
食事に取り入れることを意識しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
現代は美味しい物にあふれています。
可愛い赤ちゃんの好むものなら
与えたいのが親心ではあります。
でも、子供の体に影響ある食べ物や
飲み物は親が制限しないといけません。
また「ビタミン1欠乏症」については
子供だけでなく大人も注意したいところです。
最近は、インスタント食品で食事を
済ますことが増えこれもビタミンB1が
不足になるきっかけになります。
かつて日本の国民病だった
「脚気」が最近は増えています。
最近の食品は特に栄養価も低いので
栄養バランスも考えて多くの栄養を
摂れるよう意識しましょう。