「赤ちゃんの体」は元々はとっても
柔らかいものです。
これは大人の体の水分が60%に対し
赤ちゃんの体は80%が水分だからです。
そのおかげで衝撃などから身を守って
ケガを防ぐことができます。
でも「フロッピーインファント」は
体全体のことでなくお人形のように
柔らかいお子さんになります。
そこで今日は身体が柔らかい症状の
「フロッピーインファント」について
お話ししていきます。
「フロッピーインファント」は
他にもこんな言い方があります
- 低緊張乳児
- フロッピーベビー
もしあなたが自分のお子さんのことを
「うちの子柔らかいから、もしかしたらこの病気かも?」
こう思っているなら、参考にして
くださいね。
フロッピーインファントの知識
それでは、この病気について詳しく
お話しをしていきましょう。
特徴
この病気は生まれた時から運動発達に
遅れがあり、体がぐにゃぐにゃと
柔らかい赤ちゃんのことを指します。
フロッピーインファントのお子さんは
体がひどく柔らかいです。
「ひどく」っていう表現が曖昧ですね。
どのくらいかというと、程度が強いと
うつ伏せにした時に手足がぴったりと
床についてしまいます。
特に太ももも床についてしまうので
「蛙様の肢位」とも呼ばれています。
お腹を支え腹ばいにして持ち上げると
頭や足に力を入れて動かせないので
人形を持ち上げてるような感じです。
程度が弱い場合うつ伏せ、はいはいが
苦手になります。
症状
症状は大きく分けると3つのタイプが
あります。
「良性筋緊張低下症」の場合
筋肉に触った感じや張り具合のことを
「筋緊張」と言います。
この筋緊張が低下して筋肉が柔らかい
感じがあり、体が何となく柔らかくて
力も弱めなので、次のことがなかなか
できません。
- 首の座り
- お座り
- 寝返り
- はいはい
- 立つこと
この場合、次の発達が特に遅れます。
- 姿勢の発達
- 体の大きな動きの発達
検査方法は「腱反射」で行います。
膝下を叩くと、足が前に跳ね上がり
アキレス腱の部分を軽く叩きます。
これで足が下に動いたりする反射が
きちんと出ることと筋肉の病気とで
区別がされます。
- 力は弱くとも手や足の動き方は良い
- 手の細かな動きの発達は良いこと
- 知恵づきの発達は良いこと
- 言葉の発達にも問題ない
これがクリアーされれば脳の異常では
ありません。
また、成長と共にだんだんしっかりと
してきても歩き始めが少し遅いことが
あります。
でも、発達が正常になっていくことが
多いです。
そしてこのケースの場合は家族の中に
同じような症状の人が見られることが
あります。
「ダウン症症候群」の場合
次のタイプは、筋肉の力は正常なので
足を持ち上げたり蹴ったりすることは
できます。
でも、緊張が低下しているので、
体が柔らかい感じがします。
これはダウン症症候群の赤ちゃんに
特徴的に見られます。
また、全般的に発達に遅れが見られる
ことがあります。
筋肉の力が弱い赤ちゃん
もうひとつは、筋肉の力そのものが
弱い子でさらに二つに分けられます。
- 筋肉の病気がある
- 脊髄の神経の病気がある
この病気がある多くの赤ちゃんの場合、
生まれた時から、母乳やミルクがうまく
飲めません。
また「呼吸困難がある」などの症状が
必ず見られます。
「顔の筋肉」も犯されてしまうと、
いつも、口が半開きになって
しまりのない表情になります。
このタイプの時は、次の病気の
疑いがあります。
- 重症筋無力症
- 先天性ミオパチー
- 福山型先天性筋ジストロフィー
- 脊髄性筋萎縮症
これらについて、病気かどうかを
正確に診断するためには筋肉の一部を
採取し病理学的に調べる検査が必要です。
治療方法
筋肉の力は正常で、筋緊張が低下を
しているタイプなら筋緊張を高める
訓練をすると効果的です。
そして、成長とともに症状や発達の
遅れが改善していけば、特に治療の
必要はありません。
体が柔らかいと、どうしても姿勢が
悪くなったり、体がぎこちなくしか
動かせなくなります。
だから、外で全身を使う遊びを
どんどんしましょう。
全般的な発達の遅れがある場合は、
その原因を調べる必要があるので
医学的な検査をすることになります。
筋肉の力が低下していくタイプや
少しずつ進行してしまう病気なら
「リハビリテーション」で筋力を
保つ訓練が必要になってきます。
また、この病気の多くは遺伝子が
関係していて現在治療法が研究を
されている最中です。
早く治療法が確立されるといいですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ママグループがあって他の子と比べて
自分の子供の発達が遅いとどうしても
気になってしまいます。
そうなると止まらなくなってしまう
気持ちはよくわかります。
心配なら小児神経科の先生に運動発達や
脳の異常がないか診てもらうと安心です。
検診時に相談をするのもいいですよね。
ただ、障害について詳しくない先生も
中にはいます。
特に、個人病院や年配の先生などには
その傾向があります。
総合病院のような大きい病院か
障害について、詳しい病院を調べて
受診することをおすすめします。